2007年01月17日

半導体工場の話題

【2006年08月04日】
株式会社東芝と米SanDiskは2006年8月4日、東芝の四日市工場に300mmウェハ対応の製造棟
「第四製造棟」の建設に着工したと発表した。

 NAND型フラッシュメモリの今後の需要増大に伴い、生産能力を拡大するために建設されたもので、
4月発表時の予定通り8月となった。第四製造棟への投資は2006年〜2007年の2年間で約3,000億円を見込んでいる。

 新棟の完成は2007年7月を予定しており、クリーンルーム面積は約48,800平方m。
地震の揺れを3分の1に抑えられる免震構造や落雷などによる瞬間的な電圧低下に対応する
超伝導電力貯蔵装置(SMES)を採用し、自然災害による装置への影響を抑制できる。

 2007年第4四半期(10〜12月)から月産2,500枚で量産を開始し、2008年の第4四半期には月産67,500枚までに生産能力を拡大する。
製造プロセスは56nmからスタートされ、製造されたウェハは両社で均分する予定。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【2007年01月04日】
東芝が国内新設を決めた半導体の一大生産拠点をめぐり、最有力候補の岩手県北上市に、
北九州市が食い下がっている。東芝は06年末をメドとしていた最終決定の時期を今春に
延ばす方針で、関係自治体は「シャープの液晶拠点誘致に成功した三重県亀山市に続け」と
ラストスパートをかける。ただ、実際は補助金などの優遇措置だけが誘致の「切り札」とは
言えず、電力会社の存在もカギを握っている。

 東芝は、携帯音楽プレーヤーやデジタルカメラなどに使われ、需要の急増が見込まれる
「NAND型フラッシュメモリー」を原子力と並ぶ主力事業とし、投資を集中。三重県四日市市の
NAND型生産拠点が手狭になったため、システムLSI(大規模集積回路)の拠点がある北上市に
NAND型の拠点を新設する検討を始めた。ただ、その後、北九州市も候補に浮上。東芝は
両市を競わせる姿勢を見せ始めた。

 投資規模は1棟で6000億円程度とみられ、2棟目以降の建設も確実。活性化に期待する
自治体は誘致に必死だ。北九州市は「固定資産税は5年で100億円、雇用は1000人にはなる
だろう」(幹部)と皮算用する。

 岩手県は、06年2月議会で企業誘致を促進する新条例を可決。10年度までの時限措置だが、
知事が指定した特定地域で製造業を営む企業に(1)法人事業税を当初3年間免除、その後
2年間は半額(2)上限なしの補助金(3)低利融資――という優遇措置を与えられるようにした。
北上市も、固定資産税と同額を3年間補助する方針だ。

 東芝の半導体工場がある北九州市も対抗意識をむき出しにする。シャープの液晶工場誘致に
成功した三重県と亀山市は「15年間で90億円の補助金と45億円の税減免」を用意した。北九州市
幹部は「東芝には『亀山市並みの努力はする』と伝えてある」。

 現在の制度では、福岡県、北九州市とも最高10億円の補助金しか出せないが、「100億円
ないと難しいなら制度を検討する」(市幹部)と意気込む。岩手県の補助金の上限はないが、
県幹部は「亀山市の例を基準に数十億円を目安に考えている」と明かす。

 もっとも優遇措置は、台湾などアジア諸国・地域に比べれば貧弱。東芝は最先端工場を
国内に囲い込む方針だが、「国内自治体の優遇措置にあまり差はない」(関係者)。

 技術者を確保しやすい点では北九州市が有利だが、実は「東芝と電力会社との関係が
モノを言う」というのが当事者の共通した見方だ。大量の電力を使う半導体工場は電力会社に
とって重要な顧客になるが、電力会社は東芝など重電メーカーの顧客でもあるからだ。

 誘致を競う地域を地盤とする東北電力と九州電力のうち、東芝の得意先は東北電力。
半導体部門単独の損得だけで立地を決められない事情がある。北九州市は「九電も誘致運動に
巻き込んでいる」というが、「総合力では北上市が有利」というのが現状のようだ。


r_goto1222 at 22:01│TrackBack(0)

トラックバックURL